私が20歳の頃初めて紅茶に触れたお店です。
自己紹介でも書きましたが、当時ケーキに携わる仕事に就きたくて「紅茶と手作りケーキの店アッサム」に勤めました。その当時のアッサムは20周年で私とほぼ同じ年でした。アッサムは東京で2番目に出来た紅茶の専門店で、数々の雑誌にも載った有名店でした。平成11年に経営者のママさんが亡くなり、しばらくして閉店してしまいました。昔は行列が出来るほど大盛況だったそうですが、私が勤めていた頃は雑誌に掲載された時、土日が忙しい程度でした。
アッサムは10坪程度の店内で席数は40席程度、その内吹き抜けのテラス席が16席ありました。店内は大テーブルがあり、そこでパソコンを開いてゆっくりくつろいでるお客様などもいました。木の机で、ちょっと変わったインド風の飾りがある小さなお店でした。
私はメニューを覚えるためにメニューのコピーをとってもらいましたが、それを今でも大切に持っています。 紅茶のメニューは産地別の紅茶13品、バリエーション5品、アイスティー6品、ハーブティー11品、ハーブ&ティー4品、そして当時としては珍しい中国茶。食事はインドのキーマカリー、手作りパンのサンドイッチ、ひれ肉グラタン等。甘いものは小ぶりなケーキが約10品、スコーン。また、小さなサンドイッチ、スコーン、ミニケーキの付いたアフタヌーンティーセット。セットの紅茶は全てアッサムティーでした。
仕事は最初ウェイトレスから始まり、自転車で神保町、神田の方まで買い物に行き、紅茶等を入れる厨房の仕事をやるようになり、カレー作りやグラタン作り、私は運良くケーキを作ることも出来ました。私は夕暮れ時のお客様があまりいない静かなアッサムが好きでした。そんな時はママさんとおしゃべりをした覚えがあります。
アッサムで働いた方はわかると思いますが、当時60歳だった経営者のママさんがとても厳しい方で、お客様の前で従業員を叱り付けたりすることもありました。朝仕事に向かう足が重かった記憶があります。
また厳しい反面、とても陽気になる時もあり楽しかったこともありました。今でも一緒に働いていた人と会うとママさんの話がよく出ます。人間関係では1番勉強になり、その面ではその後働いたお店はとても楽でした。辞めてからは2度お店に行っただけなので、無くなったと聞いた時はとても寂しかったです。 |